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Review

 第三回 これを聴かずして死んではイケナイ




       レコード屋へ走れ!VOL.1      <Review by So'Hey Hala>

 長い間探していたレコードに出会ったときの感動は他では得られない独特のドキドキ感があるのだ。 何を大袈裟なことを・・・などと言ってはイケナイよ。 「お〜ヨシヨシ、今までどこに居たのぉ〜ずっと探してたんだから・・悪いコね」なんて 思わずホオズリしてしまいたくなるのを必死で抑えやっと巡り会えたレコードのジャケットをじっくり眺める 至福の時間がそこにはあるのだ。 なんて、バカなことを言いつつ早速紹介しますが、あくまでも極私的名盤なのでソコントコよろしくネ!

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Side A
1. Remote Control
2. Funkin One The One
3. Come In Out the Rain 
4. It's Friday Night

Side B
1. The Awakening Pt. 1
2. I Want It
3. Doin' It
4. Lady Be My Lovesong
5. The Awakening Pt. 2

THE REDDINGS/ THE AWAKENING (1980)

 キング・オブ・ソウル・シンガーと崇められた、あのオーティス・レディングの息子、DEXTER REDDING(Bass),OTIS REDDING V(Guitar)とその従兄弟であるMARK LOCKETT(Key&DR)の3人で結成されたファンク・バンドである。鳴り物入りでデビューした彼らの1980年に発売されたこのファースト・アルバムは、その演奏力や曲の完成度が高く洗練されたファンクといった印象が強い。アルバム全体を通してDEXTERはスラップを多用していて、それがこのアルバムの要となっているのはマチガイナイ。

 まず、A面に針を落とす。スピーカーから流れてくるのはゴキゲンなファンク・トラックだ。A-1、A-2とアップテンポの曲が続きA-3でベースによる10thの和音を使ったイントロが始まる。余談だがベースでコードを奏でる場合、いちばんキレイに響くのが10thの和音である(10thの和音というのは音と音の間に10度のインターバルがある和音である。例えばCの音に対してオクターブ上のメジャー3rdの音であるEがそれに当たりこの2音を同時に弾くと得られる和音である。CHUCK RAINEYの演奏でよくこの和音を使った音を耳にすることが出来る。)そうした、ベースの印象的なイントロで始まる曲はスローテンポのバラードである。

 この余韻に浸っている間もなくA面ラスト、アップテンポのディスコ・ファンクが始まる。スラップ・ソロも全開だ!ここで、やっと一息つけると思いきや、B面に針を落とすと・・・・イヤイヤやってくれます!思わずニヤリとしてしまいました。ツイン・ベースとドラムスのみの演奏によるタイトル・トラックはDEXTERのベースのテクニックを余すところなく披露してくれます。もうヤル気マンマン、トコトンヤッタルデ〜的スラップ・ソロはハーモニクス奏法やコード弾きのもう一本のベース(勿論これもDEXTERが弾いているのですが)の上でコレデモカという程気持ちよく暴れまわります。

 A面ラストの曲でスラップ・ソロ全開と書きましたが、こちらの方が全開でした・・・・。続いてB-2では極上のメローなグルーブを堪能できるミッド・スローのバラード、B-3はお得意のディスコ・ファンク、B-4はこれまた美しい至極のバラードです。チーク・タイムなんてのがあったらこれこそ最適の曲ですネ。愛でも囁いてくださいナ。

 ここまで、捨て曲が1曲もない。そしてラスト。B-1のリプライズです。あっ、この曲・・・・・・・・・アルバムに入れなくても良かったかもネ。

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SideA
1. Come Lay Some Lovin' On Me
2. (Strange) I Still Love You
3. Come With Me
4. Baby I'm-A Want You
5. To Know You Is To Love You

SideB
1. If I'm Still Around Tomorrow
2. My Love
3. Ridin' High
4. He's Got A Way
5. Sweet Surrender

MARGIE JOSEPH/ SWEET SURRENDER (1974)

 これはもう何年も探していましたが、とうとう見つからず入手をすっかり諦めていたレコードでした。ところが知り合いのヴォーカリストがしっかり持ってましたので漸く念願叶い、借りて聴くことが出来ました。 アトランティック・レコード、プロデューサーがARIF MARDINといえば即座にアレサ・フランクリンを想像してしまいがちですが、そんなことではソウル・ミュージック・ファン失格なのでありますネ。

 これは、ミシシッピー出身のR&BシンガーMARGIE JOSEPHのアトランティック・レコードからの2ndアルバムなのであります。MARGIEは幼い頃からゴスペル・クワイヤーで歌い始め、1968年OKEHレーベルと契約を結び、シンガーとしてのキャリアをスタートさせます。その後STAXレコードと契約して2枚のアルバムを発表。その頃に彼女はシュプリームスの「Stop! In The Name of Love」のカバーでヒットを飛ばしています。

 その後、アトランティック・レコードと契約を交わし、アレサ・フランクリンのフォロワーとして1973年ファースト・アルバム「MARGIE JOSEPH」をリリースします。続く1974年、同じくARIF MARDINプロデュースで、このセカンド・アルバム「SWEET SURRENDER」をリリース。このアルバムには彼女の最大のヒット曲である、PAUL McCARTNEYの名曲「MY LOVE」が収められているのも見逃してはいけません。確かにアレサやロバータ・フラックと比べられることが多い彼女ですが、このような名盤をしっかり残しているのです。

 バック・ミュージシャンもツワモノ揃いで、アレサではお馴染みのCHUCK RAINEY(B),JERRY JEMMOTT(B),BERNARD PURDIE(Dr),CORNELL DUPREE(G),DAVID SPINOZZA(G),RICHARD TEE(Key)や他にベースではディー・ディー・ブリッジウォーターなどのバックで弾いているBOB BABBITT、MFSBのメンバーNORMAN HARRIS(G)などソウルファンなら垂涎の名プレーヤーがバックを固めているのですから悪いわけはありませんね。

 曲もPAUL McCARTNEYの「MY LOVE」、STEVIE WONDERの「TO KNOW YOU TO LOVE YOU」、BILLY JOELの「HE'S GOT A WAY」、「IF」のヒットで知られるBREADの「BABY I'M-A WANT YOU」などのカバーも充実していますしMERGIEとARIFの共作の「RIDIN' HIGH」も名曲です。RICHARD TEEのフェンダー・ローズが心地良いA-2やCORNELL DUPREEのギターが冴えるA-4も聴き応え十分です。アルバムを通して良質のR&Bを堪能出来る1枚であることは保証つきでありますネ。またA面、B面それぞれ各曲をメドレーのように切れ目なく繋げている構成もなかなか面白いアイデアです。ソウル・ファンを自認するなら是非持っておきたい1枚でありますゼ。CD化を強く望みます! 

(資料提供:オガワアキコ)

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SideA
1. Fire And Brimstone
2. Gypsy Skys
3. Trouble Maker
4. Scorpio
5. We Can't Go On Meeting Like This

SideB
1. The City Mouse
2. A Friend Forever
3. Heaven Knows (Where You've Been)
4. Snake Snack
5. Let It Burn

HUMMINGBIRD/ WE CAN'T GO ON MEETING LIKE THIS (1976)

1972年、第2期JEFF BECK GROUPは2枚のロック史上に残る名盤を残して解散した。HUMMINGBIRDはその残党であるBOBBY TENCH(Vo&G), CLIVE CHAMAN(B),MAX MIDDLETON(Key)が中心となり、それにCONRAD ISIDORE(Dr)とBERNIE HOLLAND(G)を迎えて1973年に結成されたバンドである。

 1975年、リンダ・ルイスがゲスト参加し、既にCD化も実現したファースト・アルバム「HUMMINGBIRD」を発表した後、曲作りの中心にいたドラムのCONRAD ISIDOREが脱退。しかし、何と驚くことにその後釜にグルーブ・マスターの異名を持つBERNARD PURDIEが正式加入するのである。同時にゴンザレスにいたROBERT AHWAI(G)がサポート・メンバーとして加入。そしてBERNARDの加入により、より一層ファンキーさを増したバンドは1976年、このセカンド・アルバムを発表するのである。

 A面はファンキーでグルーブ感溢れる曲で始まり、続く2曲目はMAXが弾くトレモロの効いたフェンダー・ローズに耳を奪われる。ローズに絡むムーグ・シンセも妖しく美しい。ベースもダブル・ストップを多用したミッド・スローのタイトなインスト曲だ。 A-3はソウルフルな女性コーラスをフィーチャーしたなファンク・トラック。ピック弾きによるベースのイントロが何ともカッコイイ。続くA-4、イントロのツイン・ギターのフレーズが印象的なフュージョン的アプローチのインスト曲。MAXのフェンダー・ローズでのソロやCLIVEのベース・ラインは絶品である。アルバム・タイトル曲A-5はブルージーなボーカルを聴かせるロック色の濃い曲である。この曲でも女性コーラスが活躍している。また各メンバーの演奏も強力でただのロックでは終わっていない。そこのところがこのバンドの魅力なのである。

 B-1はムーグ・シンセがメイン・テーマのリードをとる軽快でポップなインスト曲である。BERNARDのはじけるプレイやMAXのフェンダー・ローズのソロも言うことがないほど最高だ。B-2はCLIVEの奏でるハーモニカで始まるノスタルジックな雰囲気のイントロが実に気持ちいいミッド・テンポのボーカル・トラック。曲中のハーモニカ・ソロやフェンダー・ローズのソロ、そしてこういう曲で自由に動き回るベースやドラムのプレイもHUMMINGBIRDならではのカッコ良さなのであるネ。B-3はスライド・ギターが要となっているブルージーなスロー・バラード。そのギターに絡むフェンダー・ローズ、サビの女性コーラスもかなりイイ味を出している。B-4はCLIVEが手がけた変拍子のインスト曲。印象的な曲中のリフはベースとギターのユニゾンでその隙間を埋めるドラミングやMAXの弾くクラビネットも絶妙である。曲中のギター・ソロはROBERTによるものであろう、ピッキング・ハーモニクスを多用したトリッキーなプレイを聴かせてくれる。そしてこのアルバムのラスト。ここでも女性コーラスをフィーチャーしたミッド・テンポでグルーブ感溢れるボーカルトラックだ。

 このアルバムはインスト・トラックとボーカル・トラックがほぼ交互に挿入されていて、ボーカル・トラックにはソウルフルな女性コーラスをフィーチャーするというスタイルで構成されている。どの曲にもメンバーの個性が充満しており、まさにワン・アンド・オンリーと呼ぶに相応しいHUMMINGBIRDというバンドを語るのに十分な魅力を持ったアルバムなのである。

 HUMMINGBIRDは次のサード・アルバムを以って解散してしまうのだが、そのアルバムもミュージック・シーンに残る名盤なので、いずれまたこのコーナーにレビューを書きたいと思います。因みにこのアルバムに参加している女性コーラスの1人MADELINE BELLは知る人ぞ知るUKのグループBLUE MINKのボーカリストで、ソロ・アルバムも発表していたり、数々のレコーディング・セッションやライヴにも参加しています。また、このアルバムでも共演しているLIZA STRIKEとはエルトン・ジョンのアルバムに於いても素晴らしいハーモーニーを提供しています。

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 とにかく今回取り上げた3枚のレコードは名盤であります。いずれもCDになっていないため入手及び聴くことが困難かもしれません。しかし諦めてはイケマセン。中古レコード店を探せばきっと見つかるはずです。インターネットで買おうと思っているあなた、欲しいレコードは自分の足で探しましょう。その方が見つけた時の喜びも大きいはずです。さあ、レコード屋へ走れ!



■So'Hey Hala■***************


・ベーシスト&コンポーザー。Dinky-Diのアルバム「Spiral Life」全曲ベース担当。メジャー、インディー問わず、多岐に渡りセッション、レコーディング参加。

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