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WAH WAH WATSON/ ELEMENTARY (1976)
もともと、MOTOWN Recordsのスタジオミュージシャンとして仕事をしていたギターリスト、WHA WHA WATSONの唯一のソロ・アルバムです。テンプテーションズ、ダイアナ・ロス、ジャクソン5、マーヴィン・ゲイ等々のレコーディングで数多くのセンションをしています。当時はMelvin"WHA WHA"Raginと本名でクレジットされていて、"WHA
WHA"というニックネームはというと、「この頃ホーン・セクションの後にアンプがセッテイングされていて、耳にホーンの音しか聞こえなくて、俺のアンプの音を大きくしたところ、ホーン・セクションの奴らが怒鳴るのさ、『オイ、お前のチャカ・チャカ、ワー・ワー言っているのを小さくしろ』って。」と、それで付いたニックネームだと本人が言っていたようです。
その後Herbie HancockやQuincy Jonesのアルバムでも活躍していますね。Herbie Hancockの「V.S.O.P」でのRay Parker Jr.とのギターの掛け合いも印象的。誰でもどこかで聴いているWAH WHA WATSONのギターは、ワウペダルを巧みに操り、エフェクター類を駆使した飛び道具系ギターとでもいいましょうか。彼のギターは本当にユニークで存在感たっぷり。ギターのリフやソロを弾くよりも、まるでパーカッションのようにリズムを刻んでいるスタイルが一番の彼らしいプレイでとにかくファンキーです。 この時代の他のトップ・スタジオミュージシャン・ギタリスト、David T.Walker、Phil Upchurch、 Cornell Dupree、 Lee
Ritenour らもソロ・アルバムを出していますが、彼らとはまた一味違うタイプのギターリストだということが、この作品を聴くとさらによくわかります。
WHA WHA WATSON(G.VO.)
RAY PARKER,JR(G)
LOUIS JOHNSON(B)
OLLIE BROWN(Dr)
SONNY BURKE(Pf.Rhodes)
JOHN BARNS(Clavinet)
JOE SAMPLE, CLARENCE McDONALD(Key)
THE WATERS FAMILY(VO)
以上がこの作品の中心メンバーです。この豪華個派メンバーを見るだけでも、彼のプレイヤーとしての大きさを感じるのですが、プロデュースは本人とHerbie
Hancockでもお馴染みのDavid Rubinson&Friends。
A-1のタイトルからして「Wha Wha Goo Goo」。もうこれだけで彼のギターが唸っていることはお分かりでしょう。さっそくエフェクター類を巧みに使いこなす彼ならではの音が炸裂しています。で、ギターリストのアルバムということもあり、このギターの勢いでこのアルバムが進んで行くのか〜と思いきや、A-2ではいきなりSweetな歌声。見かけはなぜか上半身裸にパイプ咥えてる、ごっついヤツという感じなのに、その歌は本物のシンガーと言っていい。そしてクルセーダーズのサックス&ベース奏者Welton Felderのベース、Ernie Wattsのサックスもいい感じ。そしてA-3、タイトル通り、彼のギターはCry Babyなトーキング・モジュレーターをうまく使った音色で歌のユニゾンを奏でています。そこにLouis Johnsonのうねる様なファンキーなベースも、じっとしていられませーん。続いてA-4ではイントロからDavid T.お得意の哀愁フレーズから入っていきます。これまた、ワー・ワーがせつなく歌っています。James Jamesonがベース、Sonny BurkeのRhodesも美しいー。
B-1なんとなくルーズな感じがBeatlesのWhen I Sixtyfourのソウル版という感じ。ベースはWillie Weeksが参加。B-2では、ギターカッティングが軽やかに刻まれている爽やかなソウル曲。後半、B-3はミドルテンポのバラード、B-4とB-5ではHancockが参加しております。
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