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 Various A./ The Jazz of Boogie Back
 Various A./ The Soul of Boogie Back
 Various A./ The Sound of London:Jazz Powers Vol.2
 Misty Oldland/ Supernatural
 Push/ Can't Fight It
 Push/ People
 RAD./ Radfield
 RAD./ Gotta Be
 Count Basic/ Life Think It Over
 Funky Company/ Tendency of Love
 Total Touch/ Same
 D'Sound/ Spice of Life
 Positive Power/ Happy to Be
 Blacknuss Allstars/ Made In Sweden
 Soul Quality Quartet/ Strip
 Time&Space/ Crazy Love Songs
 Think Twice/ Joy is Free
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1980年代半ばUKのミュージック・シーンで俄かに沸き起こった"アシッド・ジャズ"ムーブメント。その中心にいた人物はロンドンのクラブ・シーンやラジオ・ステーションで活躍していたDJ、NORMAN JやLASCELLESそしてGILES PETERSON等であった。そして、そのブームは彼らの周辺のミュージシャンをも巻き込んでさらに加速していくこととなる。
GILES PETERSON率いる"TALKIN'LOUD"レーベルからはINCOGNITOやGALLIANO等が、EDDIE PILLER率いる"ACID JAZZ"レーベルからはJAMIROQUAIやTHE BRAND NEW HEAVIES(以下T.B.N.H.)がそのシーンをリードしていく存在となっていくのだが、もう1つ忘れてはいけないレーベルがある。その名も"BOOGIE BACK RECORDS"。アメリカの音楽誌ビルボードで"The Best of The Independent Soul Labels"と紹介されたこともあるレーベルである。創始者はベーシスト&プロデューサーであるERNIE McKONEという人物で、OISIN LITTLEやALEX OSMAN等と共に指揮をとっているこのレーベルには数多くの良質なアーティストが在籍している。メジャー・デビューする以前のMISTY OLDLAND、初期T.B.N.H.のメンバーMAX BEESLEY、INCOGNITOとT.B.N.H.で初代ボーカリストを務めたLINDA MURIELが参加しているTALBOT WHITE、INCOGNITOのベーシストRANDY HOPE-TAYLORと、同じくドラマーRICHARD BAILEYのバンドANANDA(ここではRICHARDはスーティールパンも演奏している)等々、数え上げたら限がないほど、素晴らしいミュージシャンが名を連ねているのであります。アメリカのインディー・レーベル"INSTINCT"からブギー・バック・レーベルのコンピレーションが3枚ほど発売されているので、見つけたら即買いですぜ!
そして話はこのレーベルの中心人物ERNIE McKONEである。彼はGALLIANO、PAUL WELLER、WORKSHY等、多数のUKのアーティストのサポート・ベーシストを務め、自らもPUSHというロンドン屈指のジャズ・ファンク・バンドを率いて現在も活躍中である。このPUSH、日本でもアシッド・ジャズが流行した頃に来日も果たしているが、その時のボーカリストは1995年に「KISS FROM A ROSE」でグラミー賞を獲得したSEALであったということはあまり知られていない。
PUSHはこのERNIE McKONEとドラマーのCRISPIN TAYLOR(共にGALLIANOのサポート・メンバー)が中心になってロンドンで結成された。1996年にフル・アルバム"CAN'T FIGHT IT"をリリース。ブラス・セクションを擁した、さしずめロンドンのTOWER OF POWERといったところか?クールなジャズ・ファンクである。そして2005年、ニュー・アルバム「PEOPLE」をリリース。このアルバムにはあのPAUL WELLERがサポートで参加しているのも見逃せません。
1990年代にかけて、このアシッド・ジャズのブームはUKからヨーロッパ各地へ飛び火していくのですが、そこで重要になってくるのがERNIE McKONEの存在なのである。オーストリアの"COUNT BASIC"、イタリアの"FUNKY COMPANY"、 この2つのバンドのデビュー・アルバムで彼はプロデューサー兼ベーシストとして参加。ドイツのSOULCIETYというレーベルからデビューしたRAD.というアーティストのレコーディングでは"PUSH"が数曲バックを務めている。いずれも、それらには彼の参加無くしては得られない「アシッド・ジャズ」サウンドがある。アシッド・ジャズ・シーンに於いて、陰のボス的人物なのでありますね。
こういったUKのアシッド・ジャズに魅了されたヨーロッパ各地のバンドも無数に存在するのだが、いくつか書き出してみたい。
オランダのINCOGNITOという(笑)肩書きでデビューしたTOTAL TOUCH。
ゲストにCANDY DULFERがクレジットされています。
ノールウェイからはD'SOUNDというドラム、ベースそしてボーカルの変則ユニット。
イタリアでは前述のFUNKY COMPANYやPOSITIVE POWER。
オーストリアではCOUNT BASIC(デビュー・アルバムではINCOGNITOやPUSHのメンバーが全面的にサポートしています。)
ドイツのRAD.(ボーカリスト&キーボード・プレーヤー)のアルバムではPUSHのメンバーやTOWER OF POWERのホーンセクション、同じくドラマーDAVID GARIBALDI、さらにZAPPのROGER TROUTMAN(1999年、実兄に射殺され他界)までがサポートメンバーとしてクレジットされています。
スウェーデンのバンドBLACKNUSS ALLSTARSやSOUL QUALITY
QUARTET。SOUL QUALITY QUARTETはブラス・アンサンブルやオルガン、フェンダー・ローズ、クラヴィネット、アープ・シンセ等70年代のサウンド満載のアルバム「STRIP」は聴き応え十分、特にラスト・トラック、CAL TJADERのMANBLUESをカバーしているライブ音源が収録されているのですが、これがもの凄くカッコイイです!
これはほんの一部だけですが、ヨーロッパにおけるアシッド・ジャズのブームも相当なものだったようです。
そしてこのアシッド・ジャズという名のブームのどさくさに紛れて、本当に数限りないアーティストがデビューするのだけれど、その中でも面白いものを見つけたので1つ紹介してみたい。
1994年"POST MODERN JAZZ"というレーベルから発売されたTIME&SPACEというバンドの「CRAZY LOVE SONGS」というアルバム。驚くのはこのバンドのメンバー。なんと、70年代ジャズ・ファンク界の大御所ROY AYERSがボーカルとヴィブラフォンで参加しているのですね。その他のメンバーもツワモノ揃いで、ノーザン・ソウルのクラシック「SOMETHING OLD、SOMETHING NEW」で知られるFANTASTICSのボーカリストMEL NIXON、初期T.B.N.H.のメンバーLASCELLES GORDONとJIM WELLMAN、そして、ROY AYERS、STEVIE WONDER、DAVID BOWIE、GEORGE BENSON等のアルバムでドラムを叩いているDENNIS DAVIS、さらに、(日本でもチョット売れたかな?)THINK TWICEのボーカリストJUDY LaROSE等の名前がクレジットされている。
サウンドも勿論ゴキゲンであります!これも見つけたら即買いです。アナログ&CDどちらもリリースされていました。(現在廃盤)ワタクシのお気に入りでございます!
このように人にあまり知られることなく消滅していったバンドもやはり沢山あったのだろう。アシッド・ジャズのブームはもうとっくの昔に去ってしまったけれど、いまも現役で活躍しているPUSHを初めとして本物はその影の中でひっそりと生き続けていくのであります。
パチパチパチ・・・。
ところで、PUSHの新作「PEOPLE」なのですが、大手レコード店やア○○ン・ドットコムとどこを探しても見つかりませんでした・・・・聴きたい気持ちは募るばかり・・・・。どなたか見つけたら御一報お願い致します。
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